家と財産を守るための〜不動産の相続対策
家と財産を守るための〜不動産の相続対策
文書作成日:2021/08/20


 相続した実家を売却したいのですが、家屋を取り壊してから売却した方がよいでしょうか?




 親が亡くなり、実家を相続することになりました。私には持ち家があり、住む予定もないため、売却する予定です。実家は築後50年を経過し定期的な修繕も行っていないため、現状のまま利用することは困難です。こうした場合、家屋を取り壊してから売却した方がよいのでしょうか?




 本件のように、利用が困難な建物が土地上に建っている場合でも、基本的には「建物解体更地渡し」の条件付きで、古家付きのまま販売を開始することが多いです。




1.固定資産税の軽減措置

 古家付きのまま販売を開始する理由の一つは、固定資産税(都市計画税含む。以下同じ)の住宅用地(住宅の敷地)に対する軽減措置です。

 固定資産税は、毎年1月1日現在の所有者に課税されますが、住宅用地の場合、固定資産税の計算の基礎となる課税標準額は、固定資産税評価額(価格)の6分の1、3分の1にそれぞれ軽減されます(土地の面積が200u以下の場合)。よって、建物を取り壊し更地の状態で1月1日を迎えた場合、住宅用地の軽減措置の対象外となり、固定資産税は大幅に増加します。

 そのため不動産取引の現場では、古家付きの土地の場合は、「建物解体更地渡し」の条件付きで販売し、売買契約締結後に建物を取り壊して更地の状態で買主へ引き渡すことが通例になっています。

 ただし、早い段階で更地にした方が売りやすくなる場合もありますので、販売状況や1月1日までの期間を見計らいながら、更地の状態で販売するために、前倒しで建物の解体を行うこともあります。

2.空き家の3,000万円特別控除

 建物が昭和56年5月31日以前に建築されているなど一定の要件を充たすことで、“空き家の3,000万円特別控除”といわれる税制措置が利用できる可能性があります。この制度の利用により税負担を軽減することができますので、譲渡所得が発生する場合は、税制措置の利用可否について、事前に確認されることをお勧めします。

 上記税制措置をはじめ、相続に関するご相談は、お気軽に当事務所へお問合せください。

参考:東京都主税局ホームページ「固定資産税・都市計画税(土地・家屋)」
https://www.tax.metro.tokyo.lg.jp/shisan/kotei_tosi.html#ko_01_01
国税庁ホームページ「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3306.htm


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