
人は「ここが痛い」「調子が悪い」となって病院に行くのが当たり前になっています。ですが、その段階では病気の治療であり、基本的には対症療法となります。大切なのは、どうしてその病気や症状を発症したのか、ということ。今回は、病気の原因にフォーカスし、事前に防ぐ「予防医療」についてまとめました。

高齢化社会を迎えた日本では、健康寿命を延ばし、QOL(生活の質)を高めるための医療を「予防医療」としています。予防医療には、次の3つのステップがあります。

健康寿命を延ばすには、予防医療の中でも「一次予防」がもっとも重要であり、病気になりにくい生活を送ることが基本です。
国立がん研究センターの報告によると、5つの健康習慣「禁煙、節酒、減塩、運動、適正体重の維持」を実践している数が多い人ほど、病気になる確率も下がることがわかっています。平均すると、健康習慣を1つ実践するごとに男性で14%、女性で9%、病気の発症が低下するとされています。

予防医療は、重要でありながら小さな努力の積み重ねであるため、なかなか続かないという人も多いもの。そこで、おすすめしたい方法が健康の数値化です。
体重や運動時間、歩数などを記録することで「これからも続けていこう」と、気持ちも前向きになり、良い習慣が身につくはずです。
一方、日頃からかかりつけ医をつくっておくことも、不調を抱えた時や検診の時などにいろいろ相談することができ、予防医療の助けとなります。
健康情報は時代によって変化するものなので、本やインターネットなどで新しい情報を得ることも大切です。日頃から予防医療を意識し、健康な毎日を守りましょう。
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