万一に備えるための〜保険の相続対策
万一に備えるための〜保険の相続対策
文書作成日:2018/02/05


 外貨建て生命保険への加入は、そのメリット・デメリットを十分理解し、保険加入の目的を考慮して慎重に判断することが大切です。




 相続税計算上の非課税枠を確保するために 生命保険の加入を検討していたところ、銀行から外貨建ての一時払終身保険を勧められました。担当者によると、外貨建てを勧める理由は「予定利率が円建てよりも高いから」ということでした。貯蓄ではなく死亡保障を確保することが目的ですが、「予定利率」と保険の関係がわからないので教えてください。




 「予定利率」とは、保険会社が保険料を決める際に使う3つの基礎率のうちの1つで、保険会社が契約者から預かった保険料をどれくらいの利率で運用するかを予め見込んだ率です。

 3つの基礎率は下表のとおりです。





 「予定利率」は他の金融商品で一般的に使われる「年利率」とは異なります。   
 「予定利率」が1.5%と公表されている保険で、積立額(解約返戻金)が1.5%ずつ増えるわけではありませんので、積立額(解約返戻金)の推移は 個別の設計書で確認しましょう。

 「予定利率」は、保険料を計算するために、保険会社が契約者から預かった保険料をどれくらいの利率で運用するかを見込んだ率であり、保険料は見込んだ運用分を差し引いて決められます。
 「予定利率」が高ければ保険料は安くなり、「予定利率」が低ければ保険料が高くなる関係にあります。

 また、保険種類によって基礎率と保険料の相関関係は違っています。
 例えば、終身保険や個人年金保険など資産形成機能が高い保険では、保険料を決める基礎率のうち「予定利率」から受ける影響は大きく、保障機能の高い定期保険では、「予定死亡率」の影響を大きく受けます。

 今回、「予定利率」が高いことを理由に外貨建てを勧められていますが、外貨建て商品では、保険料を支払うときに円から外貨に、保険金や解約返戻金を受け取るときに外貨から円に換える場合、為替変動の影響を受けます。

 さらに、会社によっては為替交換手数料がかかることもあり、それらによって予定利率の優位性が相殺される可能性がある点に注意が必要です。

 相続税は、円で納める必要があります。相続発生時の為替を予測することは不可能です。

  死亡保障が目的とのことですが、今回の保険を納税資金用に考えるのか、納税資金とは別で相続発生後も外貨で保有し続けてもよい(日本円で支払われることが定められている商品もあります。)と考えるのかで判断も違ってきますので、財産全体や目的を踏まえた上で保険の将来受取額、実際の運用利率も勘案して検討しましょう。


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